空の青さを知る人よ
公開当日、台風19号の影響が出る前に視聴してきた。
この作品は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」、「心が叫びたがっているんだ。」を制作した超平和バスターズによる第三作品目。
前2作同様舞台となるのは埼玉県の秩父。
今タイトルはこれまでの2作に比べ、山に囲まれ東京に程よく近いという秩父の土地としての特徴が活かされている。
都会に出ていく人、地元に残る人、どちらの人にも葛藤がある。
その葛藤の理由が何であれ、田舎者だけが抱ける悩みなのだと気づかされる。
上京した人、田舎でこれからの進路に迷っている人、そのどちらの心にも刺さる作品。
あらすじ
両親を失い田舎で二人暮らしの姉妹。
東京を夢見る相生あおい。
地元で働く姉・あかね。
二人の前に現れたのは、姉のかつての恋人、慎之介。
そして、13年前から来たもう一人の”慎之介”。
姉のしあわせと、私の初恋。
選べるのは一つだけ—。
果たせなかった夢をそれでも探し続ける—。
ターゲット層広め
最初に書いた通り、田舎の特色がある。
高校生2年生の少女が抱く後悔、妹のため地元に残る決意、夢見て地元を出たがゆえの苦悩。
この中のどれか一つにでも当てはまれば、この作品を観て共感できるものがきっとある。
実際にこの作品を観ていたおじいちゃんもいた。予告等でなにか引っかかるものがあったに違いない。
そういった点も含めてあおいと同じ10代からあかねや慎之介と同じ30代、さらに年上の方も楽しめるだろう。
実在する背景
聖地巡礼によって経済効果も見込める今日において、実在する背景を用いるのは当たり前になっている。
空青ではキャラクターの個人宅とお堂以外のシーンは秩父に実在する場所らしい。
きっと秩父に詳しい方が聖地まとめてくれるので、この秋はそれを見て巡礼するのが楽しそうだ。
まとめ
おすすめ度 ★★★★★
「井の中の蛙大海を知らず」の由来は中国「荘子」で、「見識が狭い」という意味がある。
「井の中の蛙大海を知らず」に続く文言はのちに日本人が付け加えたもので複数あり、どうやら正式にこれといったものはないらしい。
「井の中の蛙大海を知らず」の後に続く一つである「されど空の青さを知る」には、「狭い見識(世界)を持っているからこそ、自分の専門分野は詳しく知っている」という意味らしい。
ネットで調べただけなので「らしい」ばっかですみません。
あかねにとっての「空の青さ」とはあおいのことで、だからおにぎりの具は昆布だったと。
空飛ぶのが今年のブームなのかね。
気になったら台風19号が過ぎたら観にいこう!