打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?
もう3年前という事実。
あまり評価の高い作品ではなく、自分も視聴していなかったので観てみました。
あらすじ
もしも、あのとき…夏休み、とある海辺の町。花火大会をまえに、
「打ち上げ花火は横からみたら丸いのか?平べったいのか?」で盛り上がるクラスメイト。
そんななか、典道が想いを寄せるなずなは母親の再婚が決まり転校することになった。
「かけおち、しよ」
なずなは典道を誘い、町から逃げ出そうとするのだが、母親に連れ戻されてしまう。
それを見ているだけで助けられなかった典道。
「もしも、あのとき俺が…」
なずなを救えなかった典道は、もどかしさからなずなが海で拾った不思議な玉を投げつける。
すると、いつのまにか、連れ戻される前まで時間が巻き戻されていた…。
何度も繰り返される一日の果てに、なずなと典道がたどり着く運命は?
繰り返す、夏のある一日。
花火が上がるとき、恋の奇跡が起きる―
評価
物語×
作画◎
音楽◎
キャスティング×
演出〇
本作は1993年に放送されたTVドラマ「if もしも」のアニメリメイク作品。
TVドラマとして日本映画監督協会新人賞を受賞していることからTVドラマの評価は高かったことがわかる。が、それから20数年経ちドラマではなく劇場アニメということで視聴者が変化した。
普段からアニメ観ている者の感想として、
アニメにおける「if/もしも」という枠組みでは、「シュタインズ・ゲート」という金字塔があり、「Re:ゼロから始める異世界生活」という対抗馬があり、アニメ視聴者の目(経験値)は肥えてしまっているわけである。
不思議な玉を投げて、なんか知らないけれど過去に戻って、なずなと一日を繰り返すだけっていうのはどう考えても話として弱すぎる。
企画×
結局は↑に尽きる。人気の俳優、勢いのあるミュージシャンを使えば売れると考えたんですか。
というのを感じたのが、クレジットに担当声優の名前はフルネームで表記されるのに対し、キャラクターは表記されていない点。作中でしかもクレジット直前に島田典道という名前が花澤香菜さん演じる光浦晴子先生によって呼ばれているのに、なぜクレジットで表記しない⁉演者の名前の方が目に入るわ~。
主題歌の「打上花火」は3.5億再生という凄まじい数字を突破している。まあね、この歌で作品が持ち上げられすぎたというのもあるかもね。
評価 ★★
作画自体は非常に素晴らしい。物語シリーズと同じ陣容なのかな。
直江津高校を彷彿させる学校階段とかは、やっぱりシャフトだなと。
渡辺明夫さんの絵は好きで、今夏にリメイクされる「ひぐらしのなく頃に」は楽しみ…なんだが、この「打ち上げ花火」を観た普段アニメを観ない知人が「なんかキャラ絵が違う」って言っていたのが分からなくない。幼いキャラに合わないわけないから、きっと世界観の問題なんだと思う。
演出については電車でトンネルを通過する際、瑠璃色の地球を歌っているときのファンタジーがよく理解できなかったので…。
まとめ
一時間30分ととても観やすい映画なので気になった人は是非みてください。